よい子に育つこどものための百科~世界文化社のレトロ本

かつて世界文化社から販売されていた子供向けイラスト辞書「よい子に育つこどものための百科」をご紹介します。現在でもオークションやフリマアプリ等でそこそこの流通があるお品です。ハードカバーでかなりしっかりとした作りなので、傷みにくいんでしょうね。

こちらは「あ」~「ん」までの通常版18冊+クリスマス&ABC(英語)の20冊あり、分冊では購入できなかったようです。父曰く、かなり高かったそう(;^_^A奥付欄はありますが、通常の書籍にある初版・再版日の記載がなく、正確な年代はわかりません。私の記憶の限り昭和の終わりごろ我が家にやってきたと思います。

一応すべてそろっているのですが、一冊ずつ紹介するのは無理なのでたまたま手に取りやすいところにあった15巻を例にご紹介。中表紙は全て同じ扉デザインですが、小人や動物などのイラストは巻ごとに微妙にデザインが違います。表紙と中扉のイラストは全巻画家・絵本作家の安野光雅氏が担当しています。(※見開きページには開き癖がついていて、どうしても画像の一部が歪んでしまう点はご了承ください。)

中身の項目ごとにイラストの担当者が異なります。こちらも有名どころが多いですね。

どの巻も、最初の項目は該当巻の文字ではじまる言葉の紹介ページです。このページは村上勉氏が担当されています。

こちらは「まち」の項目。架空の素敵な街です。時計台の滑り台が楽しそう♪中村まさあき氏のイラストです。このページ、以前にご紹介した私が小学校入学祝いにいただいた「交通安全下敷き」のイラストに似ているんですよね~下敷きも中村氏の作品なのかな?

こちらは「まつり」の項目、写真も交えてのご紹介です。写っている人物の髪形などの雰囲気をみても、やっぱり80年代っぽい感じがしますね。イラストは峰村亮而氏が担当。峰村氏はこの百科事典の中でかなり多くのイラストを担当されています。

こちらは「まんが」の項目。「ほのぼのくん」等で有名な佃公彦氏が担当されています。佃氏が担当されたのは全巻通してこの項目だけだった気がします。「ま・み」の巻だからか、主人公の女の子はまみちゃんです。

「みらい」の項目。70~80年代ごろの漫画やアニメで描かれていた「未来」っぽい感じです。未来人の服装がドラえもんの「セワシくん」(22世紀ののび太の子孫)っぽいところとか、ロボットのデザインとか。全体的に宇宙っぽい雰囲気です。イラストは「まつり」をご担当された峰村氏。峰村氏のイラストには「けんちゃん」という男の子と、猫の「ゴロ」が頻繁に登場します。

最後の方には該当巻の文字から始まる童話が掲載されています。こちらは「まほうつかいのでし」イラストは井沢春男氏が担当。今改めて見て驚いたのが、原作がゲーテだということです。知らなかった…

裏の中表紙は世界地図で、こちらもま・みで始まる国や地域の名前がピックアップされています。古い本なので、今と微妙に表記が違っていたり、そもそも名称が変わっていたりします。こちらも安野氏が担当しています。

世界地図のページの一部を拡大したもの。実は巻ごとにペーパークラフトも付属していました。本は割と中古市場に出回るものの、さすがにペーパークラフトまで残っている出品物はいままでお目にかかったことはありません。私自身もペーパークラフトは早い時期に使ってしまったので、大人になってから再度本を読むまで存在自体を忘れておりました。

組み立て甲斐のある、とても立派なペーパークラフトだったことは何となく思い出せましたが、さすがに記憶はほとんどありません。もう一度現物をみてみたいなぁ。

今の子供にも参考になる点はもちろんありますが、イラストの内容が古い(銀行の項目を見ると、窓口&現金取引なので今の子にはあまりピンとこない)ことが多々あるため、結局自分が懐かしむため、あとは著名な方がイラストを担当しているので、画集として見ている感じです。本が大きく場所を取るのが難点ですが…

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